サンダルは夏には欠かせないアイテムですよね。
ただ、どうしても機能性重視なレジャーアイテムのイメージが強くて、おしゃれアイテムとしては取り入れにくいという方も多いのでは?
今回はそんなサンダルにフォーカスして、おすすめのサンダルからコーディネートまで紹介していきます。
この記事を読めばサンダルについての知識が身について、オシャレに着こなせること間違いなし。ぜひ参考にしてみてください。
サンダルを使ったメンズの夏コーディネート
シャワーサンダルを使ったコーディネート
シャワーサンダルのようなスリッパタイプのレザーサンダルを使ったコーディネートです。
シャワーサンダルのように足の甲を覆っただけのシンプルなデザインですが、その分レザーの質感が伝わりやすく、色や素材の切り替えも無いので、大人っぽく合わせやすいアイテムになっています。
また、ミニマルと言えるほどシンプルなデザインではあるんですが、側面にレザーを縫い合わせた部分があることで、横幅を出しているのが特徴です。
最近のシューズのトレンドにダッドシューズというものがありますが、ダッドというのはdaddy(ダディ)=お父さんのことで、お父さんが履いているようなオシャレ用途ではない野暮ったいシューズのことを指します。
このサンダルはそこまで野暮ったいものではないんですが、ボリュームを出してぼてっとしたシルエットにすることでトレンドを表現しているんです。
しかし、縦のボリュームは抑えられているので合わせやすさも損なわれていません。
縦にも横にもボリュームがあると野暮ったくなりすぎて、途端に着こなしのハードルが上がってしまうんですが、これはその辺もしっかり考えて作られています。
以前紹介したナイキのエアマックス90はソールやアッパーなどで縦のボリュームはありましたが、横のボリュームは抑えられていたので着こなしやすいアイテムでしたね。
続いて、コーディネートの解説をしていきます。
夏らしく半袖Tシャツとハーフパンツで合わせたところにレザーサンダルを加えました。
カジュアルなアイテムばかりですが、上品な質感のあるレザーサンダルでバランスを取っているのがポイントです。また、全体をダークトーンでまとめることで大人っぽい印象にしています。
上下共にゆったりとしたアイテムの組み合わせですが、下半身を膝から下の細い部分だけ出してすっきりとさせてYラインにすることでシルエットを整えました。
Yラインシルエットはメンズファッションの基本的なシルエットの一つで、上半身のボリュームが大きく、下半身のボリュームが小さいものです。
他にもIラインやAラインがありますが、こういったシルエットに整えることでスタイルを良く見せる効果があります。
ハーフパンツ自体はゆったりとしていてボリュームが大きく見えるんですが、裾幅との対比で足が細く見えることで下半身の印象をすっきりとさせることが出来ます。
また、太ももが太くてもハーフパンツのボリュームで隠すことが出来るので、スポーツ体型の人はぜひ試してみてください。
全体的にシンプルなアイテムばかりで地味だなと感じたので、手首のアクセサリーで装飾性を加えました。
夏のシンプルなコーディネートにおいて、手首のアクセサリーは必ずつけるべきといっても過言ではありません。
手首は首・足首と合わせて3首と呼ばれ、体の中でも先端に位置するため目立ちやすい場所です。
夏に半袖トップスを着ると手首周りに布が無くなるので、地味な印象が強くなってしまいますが、ブレスレットや腕時計をつけるだけでその雰囲気をガラッと変えることができます。
また、最近のトレンドはシンプルなノームコアの反動で装飾性を求めるものに移り変わってきているので、小物を足すことでオシャレに見せることができるでしょう。
そこで、アクセサリーを加えて地味すぎる印象を打ち消しつつ、装飾性を加えることでトレンド感のあるコーディネートにしました。
アクセサリーに抵抗があるという人は腕時計だけでいいのでつけるようにしましょう。
着飾るだけのアクセサリーと違って、時間を見るという機能性があるので嘘臭くならず、違和感なく装飾性を足すことができるのでオススメです。
スニーカーサンダルを使ったコーディネート
Tシャツとハーフパンツにシャツを羽織ったコーディネート。
スニーカーのように足全体を覆うデザインですが、サンダルのように少しだけ肌が見えることで軽やかな夏らしい印象になっているかと思います。
スニーカーとサンダルの中間のようなデザインは歩きやすさと夏らしさを両立できるアイテムです。
サンダルだとアウトドア感が強くてカジュアルになり過ぎることが多いですが、このくらいなら幅広いコーディネートに合わせやすいでしょう。
肌がチラッと見えているだけでもかなり涼しげで夏らしさが出せるので、街中で履くのにはぴったりです。
また、シンプルなコーディネートですが、サンダルにパイピングで色の切り替えが施されているため程よく装飾性があるのもポイント。
パイピングとは生地の縁取りのことで、ほつれ防止や耐久性が向上する効果があり、このようにデザインとして取り入れられることもあります。
また、爪先部分にも素材の切り替えが入っていますが、黒の同色で質感だけ違うものになっているのでカジュアルになりすぎません。
こうした切り替えのディテールはカジュアルな印象になりがちですが、全体モノトーンで統一されていますし、靴自体のシルエットも革靴のようにすっきりとしているのでバランスはとりやすいでしょう。
シューズにボリュームがあるとどうしても目立ってしまい、視線が集中してカジュアルな印象が強くなってしまうので、着こなしのハードルも高くなります。
そもそもカジュアルなサンダルをコーディネートするなら、最初のうちはシンプルですっきりした印象のものを選ぶようにしましょう。
Tシャツ、ハーフパンツ、スニーカーとかなりカジュアルなコーディネートなので、色数を絞ったり、シャツを羽織ったりすることでバランスを取りました。
先程のコーディネートと同じように、ハーフパンツは裾幅が太いものを選ぶことで対比効果で足を細く見せています。
また、インナーのTシャツと色を合わせつつ、シャツを羽織ることで縦のラインを強調してスタイルアップすることが可能です。
シャツはシンプルでツヤのある素材感のものを選ぶことで、しっかり大人っぽさを加えました。
ややオーバーサイズなのでだらしない印象にならないように袖をロールアップしつつ、腰位置が隠れることで脚の始まりが分かりにくくなり、スタイルをよく見せることが可能です。
人は見えない部分があると、脳内で理想的なイメージを作って補完します。
マスクをしている人を見ると、よりカッコよく見えたり、可愛く見えたりしたことはありませんか?
これはマスクで隠れた部分を理想的なイメージで勝手に補っているから。
同じように脚の始まりである腰の位置が隠れていると、理想的なスタイルを想像して足が長いように錯覚するというわけです。
さらに、ハーフパンツを履くときは靴の履き口から見えない長さの靴下を履くのがオススメ。
靴下が見えてしまうと途端に野暮ったい印象になりますし、靴下の長さ分だけ脚の長さが短く見えてしまうのでかなりもったいないです。
脚が長く見えるというわけではありませんが、素肌見えている部分が脚の長さとして認識されるので、見えない靴下を履くことで肌が見えている面積が多くなり、実際より脚が短く見えてしまうことを防ぐことが出来ます。
子供っぽくなりがちなハーフパンツですが、素材感や色でドレス感を担保しつつ、スタイルをよく見せるテクニックでサマに見せると良いでしょう。
ハーフパンツにボリュームがあるように思いますが、脚が見えている部分は細くなっているので、トップスにボリュームを出してYラインシルエットにしています。
ハーフパンツを履くと夏でも簡単にYラインシルエットが作れるので試してみてください。
ちなみに、シャワーサンダルやスポーツサンダルのように肌の見える面積が大きいものだと、パンツの裾でデザインが隠れても夏らしさが出せますが、スニーカーに近いものだと肌の見える面積が小さいこともあり、しっかりデザインを見せた方が夏らしさをアピールできますよ。
スポーツサンダルを使ったコーディネート
白シャツとテーパードスラックスにスポーツサンダルを合わせたコーディネート。
シンプルでドレス感の強いコーディネートにハズしとしてサンダルを合わせました。
ハズしとは、かっちりしたアイテムの中に少しだけカジュアルなアイテムを合わせることでキメ過ぎにならないようにするテクニックです。
メンズファッションをオシャレに見せるには大人っぽさが重要なんですが、ドレス100%のスーツスタイルはビジネスマンに見えてしまい、街着としてのオシャレではありません。
また、カジュアル100%の上下スウェットだと部屋着にしか見えなくて、これも街着のオシャレとは違います。
そこでドレスとカジュアルのバランスをとりつつ、大人っぽさに寄せたバランスが街着としてサマになりやすいんです。
今回でいうと、白シャツもスラックスもかなりドレス感の強いアイテムなんですが、スポーツサンダルというカジュアルアイテムを合わせることでバランスをとっています。
白シャツは綺麗なブロード地でサイズもジャストサイズのもの、スラックスはしっかりテーパードが効いていて、すっきり細みのものを選びました。
どちらもスーツスタイルで着用するものに近いデザインですが、ちょっとした工夫をすることで街着としても着られるようにしています。
例えば、スーツスタイルでシャツを着るときはボタンを全部留めて、裾をタックインして、ネクタイをしますよね。
今回の着こなしではシャツのボタンは1番上を開けて、裾は出して、袖口をラフにロールアップしています。
シャツのボタンは3首の一つであり、顔まわりで目立ちやすい首元にあるため、一つ外すか留めるかという違いだけでも印象が大きく変わります。
今回はほとんどのアイテムがかっちりしているので、もう少しカジュアルに寄せるためにボタンを一つ開けました。
開けるか閉めるかどちらが正解というわけではなく、着こなしによって変えていく部分なので、シャツを試着する時なんかはボタンを開け閉めしてみるようにするといいでしょう。
シャツのボタンを開けるときの注意点として、中に着ているインナーが見えてしまうとだらしない印象になるので気をつけてください。
裾をタックアウトした着こなしも、シャツを着ていたとしてもカジュアルに見せる工夫の一つです。
本当のドレスシャツだとタックインした裾が出てこないように着丈が長めに作られていて、タックアウトしているとだらしなく見えがちですが、着丈が長すぎないカジュアル用のシャツを選べばその心配もありません。
袖口のロールアップもカジュアルダウンに一役買っていて、綺麗に折りたたむよりも少しくしゃっとさせた方がラフで自然な見え方になります。
スラックスもウールライクなツヤのある素材でシルエットも細みで綺麗なのでかなりかっちりした雰囲気ですが、裾をロールアップして足首を見せることで夏らしさを演出しました。
サンダルはアウトドア感の強いカジュアルなものですが、配色が黒メインのものを選ぶことでカジュアルすぎないようにしています。
ただ、かなりシンプルなコーディネートだったので、少しだけ黄色のアクセントが入っていることで程よいアクセントになりました。
こんな感じで、アイテム自体は大人っぽいものを使いつつ、着こなしや小物でカジュアルに寄せていくようにすると簡単にサマになるコーディネートが作れます。
特にカジュアルになりがちな夏には少しかっちりしたアイテムを取り入れるだけでも周りと差別化できて、オシャレに見えやすいので試してみてください。
夏コーデに使いやすいメンズのサンダルの種類と選び方
ビーチサンダル
誰もが一度は履いたことがあるであろう海の定番アイテム。
一枚で作られたウレタン素材のソールにビニール製の鼻緒がつけてあるだけの簡素な作りですが、海や川に出かけるときには最適です。水に浸かっても問題ないですし、汚れても簡単に洗い流すことが出来ます。
ただ、本当に簡素な作りなのでデザイン性はほとんど無いですし、ラフすぎておしゃれ用途で使うことはイメージ的にかなり難しいです。
レザー素材を用いて高級感のあるものを作っているところもありますが、そのまま海に履いていけるような気軽さは失われてしまいますね。
気楽に履けて、そのまま水に入っていけるので、本当に泳ぎに行くときか、近所の散歩くらいで着用するのがオススメです。
シャワーサンダル
シャワーサンダルとは、スポーツ後やプールに入る前に、履いたままシャワーを浴びられるようなサンダルのこと。
ビーチサンダル並みに簡単な構造で、ソール部分と足の甲を覆うアーチ部分だけで出来ているスリッパのような作りです。
素材はEVA素材が使われることが多く、水に濡れても大丈夫ですし、クッション性もあります。
すっと足を入れるだけで脱いだり履いたりできるので楽ですが、逆に言えば歩いているうちに脱げそうになることも多く、長時間歩いたりするのには向いていません。
近年、ファッションアイテムとして着用されていることも多いですが、ビーチサンダル同様、簡素な作りでかなりカジュアルなのでうまく着こなすには工夫が必要です。
レザー素材でシンプルに作ってあるものなら、上品かつラフな印象のファッションアイテムとして夏のコーディネートに使いやすいですし、履いているうちに革が馴染んで足にフィットしてくれるため脱げにくくなります。
ただし、革が伸びる前提できつめにフィットするものを選ぶと、馴染むまでは靴擦れしたりして足に負担がかかるものもあるので、ネットで買うのではなく実際に試着してみるのがオススメです。
スポーツサンダル
スポーツやアウトドアで使用するために作られたサンダルで、足をしっかりホールドしてくれるストラップや滑りにくいソールなどが特徴的です。
爪先、足の甲、かかとなど、複数箇所のサイズ感を調整できるものが多く、フィット感に優れていて、運動時にも脱げにくい作りになっています。
しっかりと足にフィットしてくれますし、クッション性が高いソールのものが多いので、長時間履いていても疲れにくいのも魅力です。
画像のようにモノトーンでシンプルなものを選べば着こなしやすいですし、少し難しくなりますが、色や柄が入っているものもシンプルになりがちな夏コーデのアクセントにもなりますよ。
様々なファッションブランドからも展開されており、価格も手頃なものが多いので、自分好みのものが見つかりやすいかと思います。
スニーカーサンダル
スニーカーのデザインをそのままにかかとや爪先、足の甲部分を開けてサンダルのようなデザインにしたもののこと。
スポーツサンダルをスニーカーに近づけたものと言ってもいいかもしれません。
リーボックやナイキなどのスニーカーブランドから出ているものが多く、スニーカーの履き心地とサンダルの快適さを併せ持ったアイテムです。
既存のスニーカーのデザインを残しつつ、肌の露出部分が増えることで通気性がアップし、夏らしい軽快な印象になっています。
また、ソールはスニーカーのようにしっかりとクッション性があるものが多いので履いていて疲れにくいのも特徴です。
サンダルはシンプルで簡素な作りのものが多いですが、これはスニーカーのような素材の切り替えなどがあり、装飾性の高いデザインになっています。
ただ、デザインが増えている分カジュアル感も増しているので、適当に合わせてもサマになるというアイテムではなく、やや上級者向けだと言えるでしょう。
モノトーンで統一されているものを選べば、切り替えのデザインも目立ちにくく、着こなしのハードルが下がるので最初に挑戦する方にオススメです。
夏コーデにサンダルを取り入れてオシャレに着こなすテクニック
大人っぽいコーデのハズしに使う
前にも言ったようにサンダルはカジュアル感が強いアイテム。色や切り替えなどが入っているものなら尚更、他のアイテムでのバランス調整が必要です。
そこでまずはかっちりめのコーディネートにハズしとして使うようにすると、カジュアル過ぎない街着としていいバランスのコーディネートができます。
コーディネート解説でもお伝えしたように、オシャレに見せるためには大人っぽい要素が重要です。
しかし、大人っぽさの象徴であるスーツスタイルそのままだとビジネス用の着こなしになってしまい、街着としてのオシャレではありません。
かっちりしたアイテムで大人っぽい雰囲気にしたところに、サンダルのようなカジュアルなアイテムを入れて、カジュアルダウンすることを“ハズし“と言い、これによって街着としてのオシャレが完成します。
街着のオシャレはかっちりしすぎてもカジュアルすぎてもダメで、この辺のバランスは使うアイテムによって異なるもので正解というのはありません。
しかし、欧米人に比べて童顔だったり、胴長短足だったりと子供っぽい印象になりやすい日本人は、より大人っぽいバランスを意識する必要があります。
なので、カジュアルアイテムであるサンダルを使うときは、普段よりかっちりしたコーディネートにハズしとして取り入れるようにするとサマになりやすいでしょう。
大人っぽいデザインのサンダルを選ぶ
先程も言ったように子供っぽくなりがちな我々日本人は、サンダルのようなカジュアルなアイテムを使うときこそ大人っぽさを意識する必要があります。
そこで、サンダル以外を大人っぽくしようというのが一つ前で紹介したテクニックでしたが、ここではサンダル自体が大人っぽいものを選ぼうということです。
選び方のところでも軽く触れましたが、サンダルというカジュアルなアイテムの中でもカジュアル100%のものと大人っぽい要素が入っているものがあります。
サンダルでも色をモノトーンのものや形が細みですっきりしているもの、素材がレザーなどのかっちりしたものを選べばカジュアルすぎずに着こなしがサマになりやすくなるでしょう。
気温が上がってくるとTシャツやハーフパンツなど、どうしても涼しさ重視でカジュアルなアイテムを着たくなってきますが、そこにカジュアル100%のサンダルを合わせてしまうとラフすぎて子供っぽく見えがちです。
そんな時は大人っぽいサンダルを選ぶことで、コーディネート全体のバランスをとることができます。
かっちりした雰囲気があるサンダルを一足持っておくと、真夏のカジュアルコーデが生まれ変わるのでぜひ試してみてください。
夏にぴったりなサンダルで、季節感のあるおしゃれを
サンダルというカジュアルなアイテムでも大人っぽいアイテムのハズしとして取り入れたり、サンダル自体を大人っぽいものにすれば着こなしやすく、グッとオシャレに近づきます。
簡単に季節感のある着こなしができるので、ぜひこの記事を参考にして夏のサンダルコーデにチャレンジしてみてください。
というわけで今回はサンダルを使った夏コーデについて紹介しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。