冬の定番になりつつある発熱性能のある機能性インナー。その代名詞といえば、火付け役でもあるUNIQLO(ユニクロ)のHEATHECH(ヒートテック)ですが、GUや無印、モンベルからも同じような冬用の機能性インナーが出ています。
今回は寒い季節のマストアイテム、あったかインナーをユニクロ、GU、無印良品、モンベルで計8着買って実際に着用した結果を紹介します。
結論から言うと、ブランドごとに特徴があり着用シーンによってオススメアイテムは変わります。ユニクロ一強のイメージが強い人が多いかと思うのですが、ぜひ他のブランドも見てみることをオススメしたいです。
では実際に着用して、外を歩いて比較してきた結果を紹介していきます!
ヒートテックより暖かいあったかインナーは?暖かさ順に比較して並べてみた
先に結論から言っちゃいます。今回比較するインナーは全部で8種類ですが、暖かさ順に並べるとこんな感じになります。
<ブランド> アイテム |
普通 | やや暖かい | 暖かい |
---|---|---|---|
<ユニクロ> ヒートテック |
〇 | ||
<GU> GUウォーム |
〇 | ||
<無印> コットンあったかインナー |
〇 | ||
<ユニクロ> 極暖ヒートテック |
〇 | ||
<GU> GUエクストラウォーム |
〇 | ||
<無印> コットンとウール真冬でもあったかインナー |
〇 | ||
<モンベル> ジオライン |
〇 | ||
<ユニクロ> 超極暖ヒートテック |
〇 |
ヒートテック
GUウォーム
コットンあったかインナー
が同じくらい。
極暖ヒートテック
GUエクストラウォーム
コットンとウールで真冬もあったかインナー
が次に暖かく感じ、
ジオライン
超極暖ヒートテック
この2アイテムが最も暖かく感じました。
ここからは、それぞれの商品レビューを紹介していきます。
あったかインナー①ユニクロ/ヒートテック
皆さんご存知かもしれませんが「ヒートテックってなんなの?」というところから解説させて頂きます。ヒートテックはユニクロ冬の定番機能素材です。
今や冬のマストアイテムとして老若男女問わず着用しています。2003年に登場してもはや万人の定番アイテムです。
ヒートテックは吸湿発熱という機能で身体から出る水分を吸収し暖かさに変えるのが特徴。
また発熱の他にも、保温、保湿、吸放湿、吸汗速乾、静電気防止、抗菌、消臭などなど快適機能が満載です。
素材は化学繊維の混紡なので乾燥肌の人が使うと痒くなる可能性があります。ヒートテックは吸湿発熱機能なので水分を吸収して暖かくなる仕組みです。つまり普通の肌着より余計に水分を吸収するため乾燥しやすいんです。
しかも化学繊維なので静電気が起きやすくその刺激でかぶれることもあります。
僕は乾燥肌ではないので、特になんの問題なく使用していますが乾燥肌の人にはオススメしていません。
今回はヒートテックをベースに他の商品を比較していきます。
ちなみにインナーに着用時、外気温は15度でシャツとボアフリースアウターを着用。特に寒さは感じず快適な着用感でした。
あったかインナー②ユニクロ/極暖ヒートテック
公式曰く裏起毛でヒートテックの1.5倍暖かいのが極暖ヒートテック。正式名はヒートテックエクストラウォームになります。
素材はアクリル50%、レーヨン33%、ポリエステル13%、ポリウレタン4%です。
実際着用して歩いた感想としては「心なしかヒートテックより暖かいかな?」といったところ。
ヒートテックより暖かいと言われているから暖かく感じるだけなのかなと思ったり、、、。
※ユニクロは衣類の熱抵抗を示すCLO値というものを元に1.5倍暖かいと謳っているので科学的根拠はしっかりとあります
手に持った感じは明らかに極暖ヒートテックの方が重くズッシリとしています。肌触りもヒートテックはサラサラしているのに対して極暖ヒートテックは起毛なので柔らかさを感じます。
あったかインナー③ユニクロ/超極暖ヒートテック(1990円)
公式曰く裏起毛&厚手でヒートテックの2.25倍暖かいのが超極暖ヒートテック。正式名はヒートテックウルトラウォーム。
素材はアクリル47% 、ポリエステル26% 、レーヨン20% 、ポリウレタン7% です。
超極暖は着用した瞬間から明らかな違いを感じました。めちゃめちゃ暖かいです。
というか着る前から分かるんですが、かなり分厚いです。「これ肌着っていうか薄手のスウェットなんじゃ、、、」というぐらいの厚みはあります。
極暖をかなり分厚くしたのが超極暖だと思うと分かりやすいかもしれません。
超極暖はクルーネックとタートルネックしか商品が展開されていないので、Vネックが欲しい方はご注意ください。
ユニクロのヒートテックや超極暖について知りたい方は「【レビュー】ユニクロのメンズのヒートテック全部買ってみた!超極暖、靴下、パンツなどの素材を完全網羅!」もチェックしてみてください。
あったかインナー④GU/ウォーム(790円)
GUウォームはポリエステル60%、レーヨン36%、ポリウレタン4%またはポリエステル61%・レーヨン34%・ポリウレタン5%です。
またはってどういうことなのかと思いますが、なんと2種類発売されているようです。ちなみに僕が買ったのは前者になります。
GUウォームは吸湿発熱、吸水速乾、ストレッチ、静電気防止、形状保持、保湿、抗菌防臭、部屋干し対応の8つの機能が付いたインナー。
着用して歩いたところヒートテックと同じぐらいの暖かさを感じました。
肌触りもヒートテック同様にサラサラしていて似ていますが、大きな違いはネックの開きです。
GUのが深く広く開いているのでトップスを着用した際に肌着を見せたくない人にはGUのがオススメ。ユニクロのヒートテックシリーズより見えにくいです。
あったかインナー⑤GU/エクストラウォーム(990円)
GUエクストラウォームはレーヨン39%・綿38%・ポリエステル20%・ポリウレタン3%なので化学繊維の混紡素材です。
吸湿発熱・吸水速乾・静電気防止・保湿・抗菌防臭・部屋干し対応の6つの機能がついたインナー。
なんとGUウォームがGU「エクストラ」ウォームになると機能が8つから6つに減るという珍現象。ストレッチと形状保持の機能が失われています。
形状記憶の方が着用しても判断がつきませんでしたが、ストレッチの方は特に問題はありませんでした。
GUウォームと比較すると「気持ち暖かいかな?」といった感想です。
エクストラウォームは裏地が裏起毛なので
ヒートテック→極暖ヒートテック
での変化と
ウォーム→エクストラウォーム
の変化は同じですね。
ユニクロとGUは同じ会社が運営しているだけあって似ています。
あったかインナー⑥無印良品/コットンあったかインナー
無印良品のコットンあったかインナーはコットン93%、ポリウレタン7%で今までの商品と違いコットンという天然素材が登場しています。
オーガニックコットンが主体の柔らかな着心地なので、化学繊維のサラサラした肌触りが苦手な方や肌が弱い方も安心して着用できます。
特殊な加工を施しているので、通常のコットンよりも発熱機能が高まってるのが特徴。 生地は微起毛感があり暖かみのある風合いで、肌に優しくフィット。
帯電しにくい素材で静電気が起きにくいのもメリットです。逆にシワなどは化学繊維のものと比べるとつきやすいです。
実際に着用して歩いてみた結果、ユニクロのヒートテックと同じぐらいの暖かさを感じました。
無印良品全般の洋服に言えることですが洗濯表示が転写になっているので、ちくちくする心配もなく着心地アップしています。
やや薄さは感じられますが、適度な保温力とストレッチ性があるので屋内で動く方にもオススメです。
あったかインナー⑦無印良品/コットンとウールで真冬もあったかインナー
無印良品のコットンとウールで真冬もあったかインナーは綿90%、ウール10%です。先ほどの商品とも違い、コットンとウール、100%天然素材で作られたインナーです。
ウールはあたたかいだけでなく、吸放湿性、抗菌防臭性に優れた天然の機能性素材。ふっくらとしたやや厚手の素材で着心地も良い。
着用した瞬間にもひんやり感はなく最初から暖かいのも嬉しいポイント。
コットンあったかインナーと比べると多少コットンとウールで真冬もあったかインナーの方が暖かさを感じました。
天然素材なので肌が弱い方、化学繊維が苦手な人にも非常にオススメ。
あったかインナー⑧モンベル/ジオライン(3239円)
アウトドアブランドであるモンベルにはあったかインナーがなんと6種類あります。
大きく分けるとジオライン(化学繊維)とメリノウール(天然素材)の素材違いで2種類。そこにそれぞれ厚さ別で3種類あるので合計6種類です。
ジオラインは出入りが多かったりで寒暖差がある環境の人にオススメで、メリノウールは乾燥肌の人にオススメです。
購入したのはジオラインの薄手タイプ。
ヒートテックやGUウォームと変わらない薄さではありますが、個人的な体感値としては暖かさは超極暖にヒケを取りませんでした。
ただ価格がモンベル公式通販サイトで3239円なのでズバ抜けて高いです。アマゾンで買うと5000円以上のものもたくさんあります。
モンベルの弱点はアウトドア用に作っているのでファッション性に対しての意識が低いところです。例えば肌着が外に見えないように9部袖にしていませんし、ネックも詰まっているのでトップスを着用した際に見えやすいです。
【もっと詳しく】ユニクロヒートテックとGUウォームを徹底比較!
ここからは、「GUウォームタートルネックT(9分袖)」と「ヒートテックタートルネックT(9分袖)」を比べながら紹介します。 色々な機能がうたわれていてもどこが違うのかわからない、という人に、先に一番のポイントをお伝えすると、それは「生地感」です。
素材感と触り心地
(左がヒートテック/右がGUウォーム ともにブラック。肉眼ではあまり色味の違いは感じないが、写真では艶感の有無のためか色味に違いがあるように映る)
GUウォーム(あったかインナー)の素材は、ポリエステル63%・レーヨン33%・ポリウレタン4%。一方のユニクロ ヒートテックの素材は34% レーヨン,33% ポリエステル,28% アクリル,5% ポリウレタン。素材構成での違いはポリエステルの混合比と、アクリルの有無です。
実物を見ての違いの感想は、艶感の有り無し。ヒートテックには艶感があり、GUウォームには艶感はなし。そして、触ってみての違いもヒートテックはなめらかで、GUウォームはごく普通の肌着の風合いで、よく触ると若干の化繊感を感じました。
ここはGUウォームにポリエステルの素材比率が多いところが見た目と手触りに表れているのでしょう。ただ実際に羽織った感じでは、そこまで気になるポリ感の風合いというわけではありません。
機能面での違い
GUウォーム、ヒートテックともに吸湿発熱・吸水速乾・ストレッチ・静電防止等々、多くの機能がうたわれています。ただ書き方が違ったりするだけで基本的にはほぼ一緒の機能記載。筆者が一番感じた違いは「生地の風合い」でしょう
一番メインとなる発熱性能としては、そこまで大きな違いはないと思います。冬用の機能性インナーには原理的に、レーヨンの吸湿性により発熱させ、それを保つために保温性の高いアクリルが使われる、ということが多いです。
そう考えると、アクリルの入っていないGUウォームは、ヒートテックより機能的に下ではないか?と思いますが、正直実感として大差は感じませんでした。
GUウォームを羽織った際にしっかりと発熱性を体感。そしてインナー使用のため、上にトップスなどを羽織るかと思います。それらが保温性を担保するため、単品の性能的にはヒートテックが上かもしれませんが、実際の使用シーンではそこはあまり違いにならないのでしょう。
クリーニングの扱いとサイズ感
クリーニングの扱いは、ネット使用での洗濯機OK(ヒートテックも同じ)。インナーのため、当然自宅洗いOKです。ただ、今回紹介しているようなタートルネックタイプは、首元が見えますので、少し手間ですが傷みが少なくすむよう、ネットに入れるのといいでしょう。
洗う前に気になっていたクリーニング後のシワですが、これはまったく心配ない乾きあがりでした。目立つネック部分にもシワは生じず、アイロンがけなどは不要。最初は「畳みジワ」があるので、一回洗った方がいいかもしれません。
筆者は通常、ユニクロやGUではMサイズがジャスト程度。伸縮性もありますので通常のサイズ感で選んでもらえれば大丈夫でしょう。
ただ肌にぴったりつくのが気になる、首元が苦しいのはちょっと、という方はワンサイズアップしてもいいでしょう。筆者も首回りをゆったり目にしたかったので、今回はLをチョイスしました。
(右がヒートテック/左がGUウォーム サイズや着丈感などはほぼ一緒)
カラー展開は・ホワイト・グレー・ブラックの3色。価格は790円(+税)。ユニクロのヒートテックが990円(+税)なので、その価格差はわずか。
悪い品というわけではないですが、艶感の有無や生地感から、ヒートテックに対しての優位性が薄いというのが正直なところ。
タートルネックタイプなどは秋冬のコーディネートのレイヤードなどでも使えるため、カラーバリエーションなどで特徴を出すなどトレンドフルな強みを持つ「GUならでは」さを今後期待したいところです。
2020年のあったかインナー|ブランド各社のメンズ商品の特徴
ブランド | 商品の特徴 |
---|---|
GU | ネックが深く広く肌着が見えないような工夫があるので、見た目を気にする人にオススメ |
無印良品 | 天然素材で乾燥肌の人にオススメ |
モンベル | ファッション性はないものの薄いのに暖かい。仕事などスーツ着用時に肌着が見えなくなる着こなしの際にオススメ。 |
ユニクロ | 特徴が見つかりませんでした。 |
最も知名度があるユニクロのヒートテックが一強というイメージだったのですが、比較していくうちにヒートテックにはこれといった特徴がありませんでした。
適したシーンによってインナーを変えていくのが賢い使い方です。
冬のインナーはユニクロのヒートテックを選びがちですが、他のブランドも見てみると今よりも快適に、冬も過ごしやすくなるのでオススメです。
さらにあったかインナーとしては、ユニクロUのヒートテックコットンクルーネックTは「全色買いしても良いほどおすすめ」です!
詳しいレビューが見たい方は、こちらをチェックしましょう!