夏は暑いのでTシャツやショートパンツなど、着られるアイテムが限られますし、どうしてもシンプルでカジュアルなコーディネートになりがちですよね。
しかし、だからこそ少しでもきれいめな印象の着こなしをする事で周りと差別化ができて、オシャレに見せられるチャンスでもあるんです。
今回は夏でもできる大人っぽいコーディネートを8つ紹介していきます。
誰でも簡単に真似できるものから、少し捻った着こなしまで揃えているのでぜひ参考にして、夏のオシャレを楽しんでください。
1.スラックスでキレイめな夏コーデに
ウールのような素材感できれい目なテーパードスラックスを使ったコーディネートです。
生地に艶と落ち感があってフォーマルな雰囲気が強いので、トップスはオーバーサイズのTシャツを合わせてビジネス感が出ないようにしました。
Tシャツはオーバーサイズですが、艶のある上質なコットン素材というドレス要素があり、カジュアルになりすぎません。
また、身幅も袖丈もかなり大きく作られていますが、首元が詰まり気味になっているので着せられているような感じも無いでしょう。
オーバーサイズのアイテムを選ぶ時は全てが大きくなっているものではなく、このTシャツのようにシルエットのどこかが締まっているものを選ぶと着こなしやすくなります。
逆に全部が大きくなっているものだと、ただ大きいサイズの服を着ているように見えて、お下がりを着せられている子供のような印象になってしまい、着こなしをサマに見せるのが難しいものです。
スラックスは生地に落ち感があるため、ゆとりのある腰回りにシワが出やすいのですが、トップスの裾丈が長く腰回りを隠してくれるため、その辺もあまり気になりません。
また、腰回りを隠すことで足の始まりがわかりにくくなり、足長に見える効果もあります。
人は見えない部分を脳内で補完して理想的なイメージを作ります。
例えばマスクを着けている人がいたとしたら、女性だったらよりかわいく見えた、男性だったらよりカッコよく見えた、という経験はありませんか?
こんな感じで、腰の位置を隠して足がどこから始まっているかわからなくすると、相手は勝手に想像して高い位置から足が始まっていると錯覚してくれるわけです。
テーパードシルエットも実際の脚のラインを隠してくれるので、同じように理想的な脚を想像させることができます。
トップスもパンツもかなりシンプルな着こなしなので手元には腕時計やアクセサリーをつけると、装飾性が加わりオシャレに見えやすいでしょう。
数年前のノームコアがトレンドだったときには、このくらいシンプルなコーディネートでも良かったのですが、現在のトレンドは徐々に装飾性があるものへと移り変わっています。
アクセサリーに抵抗がある、持っていないという方は腕時計だけでもいいのでつけるようにすると夏のシンプルコーデがサマになるのでオススメです。
首、手首、足首は3首と言って、体の中でも特に目立つポイントなので、地味なコーディネートでもアクセサリーを一つ付けるだけで印象がガラッと変わりますよ。
足元はオペラスリッポンを合わせることで革靴のようなかっちりした雰囲気を出しつつ、少し肌が見えることで夏らしい抜け感を出しました。
パンツとシューズを同色で合わせることで、より足が長く見える効果もあります。
カジュアルになりがちな夏でも、スラックスを使えば快適で大人っぽいコーディネートが出来るでしょう。
2.白シャツは夏でも使えるキレイめアイテム
メンズファッションの定番アイテム、白シャツに夏らしくハーフパンツを合わせたコーディネートです。
真夏に長袖だと暑すぎると思うかもしれませんが、袖まくりとハーフパンツを駆使すれば問題ありません。
白シャツはブロード生地などの薄手のものならそこまで暑くもありませんし、通気性が良いリネン素材などにすればより涼しくなり、透け感があるので暑苦しくも見えにくくなります。
半袖シャツを使った方が涼しげなのは間違いないですが、半袖シャツとハーフパンツを合わせると子供っぽく見えやすく難易度は高め。
どうしても暑くて長袖は着たくないという人は全体をモノトーンで統一したり、艶のある大人っぽい素材感のものを選ぶことでドレス感を担保しましょう。
今回はハーフパンツというカジュアルなアイテムと合わせることを考えて、より大人っぽいブロード生地の白シャツを使用しました。
ブロード生地とは布の織り方の一種で、艶のある薄手のもの。
ワイシャツにもよく使われるドレス感の強い生地です。
白シャツ自体もオーバーサイズでカジュアルになる分、生地で大人っぽさを担保しました。
ハーフパンツは裾幅が太いものを選ぶと、裾幅とのギャップで脚が細く見えるのでオススメ。
膝から下の足が細い部分がだけが見えるのでYラインシルエットが作りやすく、ボリューム感の出るオーバーサイズの白シャツとも相性はバッチリです。
Yラインシルエットとはコーディネート全体の形のことを表していて、上半身のボリュームが大きく、下半身のボリュームが小さいシルエットのこと。
Aラインシルエット、Iラインシルエットと合わせて、メンズファッションの基本的なシルエットになるので覚えておくといいでしょう。
この3つのどれかにシルエットを整えることで、スタイルが良く見えて、コーディネートがサマになりやすくなります。
今回のようにオーバーサイズの白シャツなら柄のショートパンツを合わせるのもオススメ。
トップスの着丈が長いので相対的にパンツの見える面積が減り、柄の主張が抑えられるので着こなしやすくなります。
数年前トレンドだったノームコアの反動でだんだんと装飾性のあるコーディネートが流行ってきているので、白シャツのようなシンプルなアイテムと合わせて少しづつ取り入れていくのがいいでしょう。
ハーフパンツと合わせる靴はボリュームの少ない細身のものがオススメです。
ボリュームのあるスニーカーなどを合わせてしまうとせっかく細く見せた足のシルエットが崩れてスタイルが悪く見えてしまいます。
今回は薄手で横幅も細身なオペラスリッポンを合わせました。
シンプルなデザインですが、エナメルレザーの素材感で着こなしにアクセントを加えてくれますし、ラフな雰囲気がありつつカジュアルにはなりません。
さらに、手元には腕時計やアクセサリーを着用しています。
先程のコーディネートと同じくかなりシンプルな着こなしで、これがあるのとないのとでは印象が全く違ってくるので、特に夏は積極的に取り入れてみてください。
3.上下同色にしてセットアップのようなキレイめ夏コーデに
ポロシャツとスラックスを両方ともダークトーンにして大人っぽさを担保したコーディネート。
大人っぽさの代表であるスーツスタイルは上下を同色同素材で揃えますよね。
また、フォーマルな場での服装は基本的に赤や青などの派手な色は使わず、白黒やネイビー、グレーで統一されているはずです。
ポロシャツはカジュアルな印象が強いアイテムで、スラックスも太めになっていることでカジュアル感がありますが、スーツスタイルのようにダークトーンで上下を揃えることで、大人っぽい着こなしにしました。
ポロシャツは素材感にツヤがあり、台襟があるものを選ぶことでよりきれいめな雰囲気にしています。
台襟とはフォーマルなシャツには必ずあるディテールで、襟の土台となる部分です。
これがあることで襟が立ち上がり、かっちりとした雰囲気にしてくれます。
また、顔まわりで襟が目立つことで、対比効果により顔が小さく見えるというメリットもあるんです。
「八頭身」という言葉があるように、顔の大きさはスタイルを測る基準なので、小顔に見せることでスタイルが良く見えて、コーディネートがサマになりやすくなります。
襟以外でもストールやスカーフのような巻物だったり、眼鏡や帽子など、顔周りにくる小物なら同じような効果が望めるので積極的に取り入れるといいでしょう。
全体のシルエットはゆとりのあるポロシャツに太めのテーパードパンツを合わせてOラインを作っています。
Oラインシルエットとは、全体的にはゆったりしているんですが、先端を細くすることでスッキリした印象にした丸みを帯びたタマゴ型のシルエットです。
基本のAIYラインと比べると、そこまでスタイルがよく見えるという訳ではありませんが、体のラインを隠しつつスッキリした印象にすることができるので、体型を問わず使うことができます。
スニーカーも同系色のネイビーで合わせることで、全体の雰囲気を崩さないようにしました。
スニーカーというカジュアルなアイテムではあるんですが、ほとんどレザーで作られていたり、色数や切り替えが少なかったりとバランスの取りやすいアイテムになっています。
オシャレは足元からと良く言いますが、顔まわりや手元と同じく、体の先端にあたり、目立ちやすいポイントなのでここにどんなアイテムを持ってくるかでコーディネートの印象は大きく変わります。
靴は最後に合わせる事が多く、適当になりがちですが、ここを疎かにすると全体が崩れてしまうので、しっかり意識すべきポイントの一つです。
4.夏でもカーディガンで落ち着いたキレイめコーデを
カーディガンとTシャツ、テーパードパンツでシンプルにまとめたコーディネートです。
カーディガンとテーパードパンツを同色で合わせる事で、セットアップのようなかっちりした雰囲気にしました。
先程のコーディネートはトップスとパンツで同色にしましたが、こちらの方がよりスーツに近いフォーマルな印象になります。
どちらも素材感に艶があって、色も黒、デザインもほとんどないシンプルな大人っぽいものを選ぶ事でよりきれい目な印象を強調しました。
とはいえ、カーディガンは襟もないですし、パンツもテーパードシルエットで程よいリラックス感があるので、スーツを着ているようなビジネス感はありません。
さらに、袖まくりをして手首を露出する事で、ラフな雰囲気を加えて夏らしくしました。
3首の一つである手首は視線が集まる場所になっているので、ここをすっきりとさせる事で重ね着をしていても暑苦しい印象にはなりません。
足元はシンプルなサンダルを合わせて夏らしさを加えています。
シャワーサンダルのように簡素な作りではあるんですが、エナメルレザーの質感で細身に作られているので海やプールに行くときのようなラフすぎる印象な無いでしょう。
カーディガンとパンツでかなりドレスライクに纏まっているところをサンダルでハズして、インナーにベージュのプリントTシャツを合わせてもう少しカジュアルダウンしています。
白の無地Tシャツで合わせてももちろん格好いいんですが、現在のトレンドは少しづつ装飾性を求めるものに変化してきているので、色味とプリントで地味になりすぎないようにしました。
Tシャツはユニクロと企業やアーティストのコラボラインであるUTのもの。
今回着用しているのは、アメリカのシンガーソングライター、ビリーアイリッシュとのコラボアイテムです。
プリントTシャツってただでさえカジュアルなTシャツにデザインを足しているので、かなりカジュアルで子供っぽい印象になりやすいアイテム。
ですが、これはプリントの面積が小さめですし、ボディの色味もペールトーンで派手すぎないので着こなしやすいアイテムと言えるでしょう。
感覚的にも分かるかと思いますが、デザインの占める面積が大きければ大きいほど派手になり、派手になればなるほど子供っぽい印象になります。
例えばワンポイントのプリントよりも総柄の方が派手ですし、ストライプよりもチェック柄の方が派手で子供っぽい印象ですよね。
また、色味が強くなればなるほどポップで子供っぽい印象になります。
レッドやイエロー、グリーンよりも、ネイビーやブラック、ホワイト、グレーの方が落ち着いて大人っぽく感じるはずです。
基本的にカジュアルなアイテムの方が着こなしのハードルは高くなるものなのでこの点に気をつけてみてください。
さらに、カーディガンを羽織る事でTシャツの見える面積も減りますし、プリントがチラッと見えるだけになるので、カジュアル感が抑えられているのもポイント。
セットアップ風の上下と合わせて、かっちりしすぎないけど大人っぽい着こなしなりました。
この着こなし、ダークトーンの割合がかなり多くなっているんですが、明るい色をコーディネートの中心に持ってきたり、手首や足首で肌を見せる事で重すぎない印象にしています。
5.夏コーデの定番、ハーフパンツもキレイめに着こなせる
カジュアルまっしぐらの半袖短パン合わせですが、色数を減らして、ドレスライクな素材感のものを選べばこんなに大人っぽくなります。
ダークトーンで合わせていますが、肌の見える面積が多いので重たい印象にはなりません。
暗めの色でも肌を見せることで夏っぽい雰囲気を出すことができるんです。
冒頭で夏は選択肢が少ないと言いましたが、逆に露出度の高いコーディネートはこの時期しか出来ないので、季節感に合わせた着こなしをするのもオシャレの楽しみ方の一つじゃないでしょうか。
トップスはシャツのデザインで大人っぽさがあるとはいえ、半袖になっていることでグッとカジュアル感が増します。
これは原型である長袖シャツを簡略化したデザインだから。
こういったアイテムは素材感や色味でドレス感があるものを選ぶと、カジュアルになりすぎず着こなしやすくなります。
先に紹介したポロシャツのように台襟があるものを選ぶのもポイントです。
台襟があることで襟が高くなりフォーマル感が増しますし、小顔効果も期待できて一石二鳥。
このシャツも半袖ということでややカジュアルなんですが、台襟があるものを選ぶことで大人っぽく見せています。
裾幅太めのハーフパンツですが、脚が細く見える効果があり下半身のボリュームは控えめになるので、トップスをややオーバーサイズにすることでYラインに整えました。
白シャツとハーフパンツを合わせたコーデではカジュアルなものを選びましたが、今回のトップスは白シャツよりも少しカジュアルです。
なので、ハーフパンツもセンタープレスが入ったスラックスのようなデザインを選んでドレス寄りにしています。
足元はレザー素材のサンダルにしてコーディネートの印象を引き締めながら、夏らしさも表現しました。
レザーの質感と薄手のシルエットで大人っぽいサンダルになっているので、カジュアルになりがちな夏にはとてもオススメです。
6.ストライプシャツを使ったキレイめ夏コーデ
ストライプシャツとハーフパンツを合わせたコーディネート。
ストライプシャツって柄が入っていて無地のシャツよりもカジュアルではあるんですが、オフィスウェアでも着用される事が多くビジネス感が強いアイテムです。
かっちり合わせすぎると結構ビジネスっぽくなってしまうので、ワイドパンツを合わせる事で街着としてちょうどいいバランスに仕上げました。
また、シャツがリネン素材なのもポイント。
リネンはシワや節のあるラフな素材感が特徴で、かっちりしたシャツもドレスライクになりすぎず、街着として着やすいバランスにしてくれます。
このシャツはユニクロのものなんですが、リネン素材自体の質も高く、ツヤと落ち感があるのでとてもオススメです。
長袖なんですが、素材のおかげで通気性が高く、肌触りもいいので快適に着る事ができます。
少し透け感もある生地なので涼しげで夏にもぴったりですね。
ハーフパンツは先程の着こなしと同じものをチョイス。
センタープレスが入っていてかっちりした雰囲気があり、裾幅が広めで脚との対比効果も生まれます。
トップスが少しゆるい程度ですが、ストライプ柄で目立つので上半身に視線が誘導されサイズ感が強調されるでしょう。
足元はスッキリとしたシルエットのシンプルなスリッポンを合わせることで、Yラインシルエットに整えました。
このようにシルエットとは実際の見た目だけでなく強調したい部分を目立たせたり、逆に中途半端なところを目立たせないようにすることで印象を操作する事もできるんです。
複雑になってきますが、こういう細かいところでバランスが取れるようになってくるとどんなアイテムでも着こなす事ができるようになるので、少しずつ意識してみるといいでしょう。
7.サマーニットは夏でも着られるキレイめアイテム
半袖のサマーニットにハーフパンツ、スリッポン、リュックを合わせたコーディネートです。
サマーニットとは夏でも着られるように清涼感のある素材やざっくりと編んで通気性を高めた生地を使用したニットのこと。
ニット特有のツヤがあり大人っぽい印象がありますし、生地に表情があるためシンプルでも地味になりすぎないというメリットがあります。
半袖短パンのコーディネートはカジュアルになりすぎて子供っぽく見えてしまうという点と、シルエットをAIYラインに整えるのが難しいという点でサマになりにくいものでした。
しかし、今回のコーディネートではできるだけ上半身と下半身のメリハリをつけてYラインシルエットに整えています。
まず、サマーニットをオーバーサイズで着用して、上半身のボリュームを大きくしました。
裾リブがついていることが多いニットトップスは動いているうちに裾がずり上がってきてしまうことがあるのですが、オーバーサイズにする事でリブがゆるくなるのでその問題も解消できます。
リブの裾がずり上がってくるとお腹のあたりがぽっこりと出ているように見えてしまい格好いいものではありません。
リブがきついものはサイズを上げてゆるくしたり、裾にリブがないものやサイドスリットがあるものを選んだりするとストンと落ちてすっきりした見た目になるので試してみてください。
さらに、リュックを背負う事で上半身のボリュームを大きく見せました。
パンツはハーフパンツにすることでコーディネートに占める面積を小さくしています。
また、裾幅が太めのものを選ぶ事で、パンツ自体のボリューム感は増してしまいますが、裾幅との対比効果で脚が細く見えるので下半身の印象をすっきりとさせる事ができるでしょう。
こういった太めのハーフパンツなら太腿を隠すことができるので、脚が太かったり、逆に細かったりしてコンプレックスがある方にもおすすめです。
シューズは薄めでボリュームの無いものを合わせる事で下半身を目立たせず、すっきりした印象を崩さないようにしています。
ちなみにこういったスリッポンを履く際は見えないソックスを履くのがポイント。靴下が見えないと足の長さが区切られず、足が長く見えるので是非試してみてください。
今回はかなり強引にシルエットを整えましたが、普通のコーディネートでもこう言ったテクニックを使う事でメリハリのついたきれいなシルエットを作る事ができます。
コーディネートがなんだかサマにならない、というときは一度シルエットを見直してみてください。
きれいめ夏コーデでオシャレを楽しもう
カジュアルになりがちな夏のコーディネートですが、大人っぽいアイテムや着こなしをする事で周りと差別化してオシャレに見せる事ができます。
快適に過ごせることも大切ですが、オシャレをすることも忘れずに夏コーデを楽しんで欲しいと思います。
以上、夏のきれいめコーデ7選でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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