ニューバランスのスニーカーを履いたことはありますか?
街中を見ると、一見ファッションに興味が無さそうな人にも履かれている事もあり、履き心地重視のランニング、ウォーキングシューズだというイメージの方も多いかもしれません。
しかし、ニューバランスにはABCマートのような量販店で買えるものから、有名ブランドとのコラボまで様々なモデルがあり、ファッションとして使えるものもたくさんあるんです。
そこで、今回はそんなニューバランスの基礎知識と定番・人気モデルについて紹介していきます。
逆にニューバランスに興味はあるけどモデルが多すぎてよく分からない、という人もぜひこの記事を読んで参考にしてみてください。
この記事を読めばまだニューバランスのスニーカーを履いたことが無いという方でもどのモデルを選べば良いかが分かりますし、ここで紹介した以外のモデルについても理解することができるでしょう。
ニューバランスのスニーカーは矯正靴から生まれた
はじめにニューバランスというブランドについて簡単に説明します。
ニューバランスはアメリカのシューズブランドで、1906年に扁平足などを治すインソール(靴の中敷き)や矯正靴の製造から始まりました。
足の矯正に必要な解剖学的知識を元にカスタムメイドのランニングシューズを作り始め、業界で初めて足の甲の幅からサイズを選べるようにしたのもこのブランドです。
独自に開発したソールシステム「ENCAP」や「ABZORB」などの技術を搭載したハイテクスニーカーを得意としていて、その履き心地は他のスニーカーブランドと比べてもクオリティが高くなっています。
ハイテクスニーカーとは、最新のテクノロジーを搭載したスニーカーのことで、ニューバランス以外にもナイキの「エアマックス」やリーボックの「ポンプフューリー」などをイメージしてくれれば分かりやすいでしょう。
逆にそう言ったテクノロジーを搭載していないものはローテクスニーカーと呼ばれ、コンバースの「オールスター」やアディダスの「スタンスミス」が代表的です。
このように、ニューバランスは現在に至るまで最新の技術を取り入れながら、履き心地にこだわったシューズを作り続けています。
また、スニーカーだけにとどまらず、スポーツやレジャーに関するものを幅広く作っていて、最近ではコロナ禍による需要の高まりを受けマスクの製造も始めました。
ニューバランスのスニーカーは何故モデル名が番号なのか?
ニューバランスのスニーカーは「990」だったり、「576」だったりとモデルの名前が数字でよく分からないと思ったことはありませんか?
実はこれ、意味は無いけど意図があったんです。
例えば、ナイキならエアマックス、コンバースならオールスター、アディダスならスタンスミスのように、スニーカーのモデルごとに名前をつけているスニーカーブランドが多いです。
しかし、ニューバランスのスニーカーはナンバリングシステムという命名方法で、ほとんどのモデルは数字とアルファベットを組み合わせたモデル名になっています。
これは靴の名前が有名になるのではなく、デザインや履き心地で選んで欲しいという理由から、1972年にニューバランス を買収しオーナーになったジム・デービスが考案したそうです。
数字のモデル名はニューバランスのスニーカーがややこしい理由の一つですが、ある意味、成功しているとも言えるでしょう。
ニューバランスの人気スニーカーの代表的な品番・種類
ここからは、ニューバランスのスニーカーの中でも代表的な品番について紹介していきます。
これを知っていると、細かい品番を覚えていなくてもなんとなくどんなスニーカーなのかわかるようになるでしょう。
500番台
500番台のスニーカーはオフロード用のモデルになっています。
オフロードとは、砂利や砂などの舗装されていない道のことで、そう言った悪路でも安定して走れるようにデザインされたのが500番台のモデルです。
ゴツゴツしたソールやぼてっとしたシルエットが特徴で、少し野暮ったいデザインのものが多くラインナップされています。
代表的なモデルは「576」で安定した履き心地と、ニューバランスの中では珍しいスムースレザーを使用したシンプルなデザインがファッションアイテムとしても人気です。
スムースレザーとは皮革の表側を使用したもので、動物によって質感が異なりますが、ツルッとしていて光沢のある、高級感のある表情が特徴になっています。
ちなみに、「574」は「576」の廉価版として後から発売されたモデルで、576を踏襲したデザインのまま、アジア製でお手頃な価格になっているモデルです。
この574は世界で一番売れたニューバランスとも言われ、コスパの高いモデルになっています。
このように品番とリリース順が前後していて、数字が大きいほど新しいモデルというわけではないのも、ニューバランスのスニーカーが難しいと感じる理由の一つでしょう。
900番台
900番台はオンロード用のモデルです。
オンロードはコンクリートなどで舗装された道路のことで、オフロードとは逆に硬い路面を走るための衝撃吸収性や平坦な道を走るのでソールも平らなものになっているのが特徴。
街中で履いていても違和感のない都会的なデザインになっていて、アスファルトからインスピレーションを得たというグレーカラーが展開されていることも多いです。
代表的なモデルは「990」で、初めて発売されてから現在までに4回のバージョンアップが行われています。
現在発売されているのは5代目の「990v5」、ハイテクスニーカーらしい切り替えのデザインなどがありながら、街中での着用に合わせたすっきりした見た目になっています。
他にも「996」は500番台に近いクラシックなデザインながら、細身ですっきりとしたシルエットで人気のモデルです。
1000番台
1000番台はニューバランスの中でも最新の技術とハイクオリティなデザインを両立したフラッグシップモデルになっています。
ほとんどのモデルがアメリカかイングランドの工場で生産される高級モデルというのも、ニューバランスのものづくりに対するこだわりを表しているでしょう。
その当時のニューバランスの持っている技術を惜しみなく搭載し、デザインや素材もハイエンドなものになっています。
1000番台の品番としては1999年に発表された「1700」が最後になっていますが、2001年以降に発売された「2000」から「2040」も1000番台のシリーズです。
1000番台の代表的なモデルは「1500」で定番として購入できる数少ない1000番台のモデルになっています。
他のモデルについても人気があり、数年周期で復刻され即完売するものがほとんど。
広く販売されることが無く価格もかなり高価なので、一般的には認知度がそれほど高くないですが、個人的にはもっと人気が出てもいいと思う品番です。
頭についたアルファベットの意味
ニューバランスのモデル名はここまで紹介した品番の頭にアルファベットが1〜3文字ついています。
これは製造場所やメンズ・レディース用などを表しているので、覚えておくと便利です。
以下に代表的なものをまとめておいたので、自分の持っているモデルや、気になるモデルはどういう意味なのか確認してみましょう。
M=アメリカ、イングランド製のハイエンドモデル
CM=アジア製の廉価モデル
UK=イギリスで企画・製造されたモデル
US=アメリカで企画・製造されたモデル
J=日本で企画・製造されたモデル
ML、WL=それぞれメンズ、レディース用のライフスタイルシューズ
MR、WR==それぞれメンズ、レディース用のランニングシューズ
U=ユニセックス展開のシューズ
これ以外にも多くの品番が存在しますが、とりあえずこの辺りを覚えておけば困ることはないでしょう。
メンズ用、レディース用の表記があるものでもサイズ展開が広く用意されていることがほとんどなので、サイズさえ合えば性別に関係なく履くことができます。
ニューバランスのスニーカーでメンズに人気のおすすめモデルは?
現在購入できるモデルの中で、着こなしやすく、人気のあるモデルを紹介していきます。
ニューバランスは種類が多すぎてよく分からないという人はぜひ参考にしてみてください。
576
576はオフロードランニングに適した500番台のモデルです。
靴の中で足が動きやすいオフロードラン用ということもあって、ソールはもちろん、アッパーにもしっかりクッションが入っており、かなりふわふわした履き心地になっています。
その分、靴全体にボリュームが出ているのですっきりしたスニーカーを探している方はこの後紹介するモデルの方がオススメです。
素材は主に本革のスウェードレザーを使用していて、起毛感のある特徴的な素材感と高級感があります。
スウェードレザーは耐久性も高く、傷がつきにくいのでランニングシューズとしてもぴったりです。
デザインを見ると、ハイテクスニーカーらしく切り替えが多いんですが、全てのパーツをレザーにしていたり、Nマーク以外を同色で統一していたりとかなりシンプルな見た目になっています。
ハイテクスニーカーはテクノロジーが見た目にも影響を与えていることが多く、近未来的で派手なデザインのものが多いです。
ニューバランスの576はハイテクスニーカーですが、落ち着いたデザイン、色のものが多いので、レザーの質感とも相まってかなり大人っぽい雰囲気で履けるスニーカーです。
また、シュータンの部分に刺繍されたユニオンジャックもこのモデルの特徴の一つ。
先程も言ったようにニューバランスのスニーカーにはアジア製と、イングランド製、アメリカ製のモデルがあるんですが、この576はイングランド製です。
アンクル丈のパンツを履いた時にはチラッと見えて、シンプルなデザインの中でアクセントになってくれます。
カジュアルで可愛らしい雰囲気だけど、大人でも履けるスニーカーを探してるという方にはこの576を選ぶといいでしょう。
576についてさらに詳しく知りたい方は「ニューバランスの定番モデル「576」を実際に買って履いてレビュー!」もチェックしてみましょう。
990
990と996は900番台と呼ばれ、オンロードランニングに適したモデルです。
固い路面で走るため、足や膝に負担がかかりにくいようにクッション性が高くなっていたり、街中で履いていても違和感のないスタイリッシュなデザインが特徴です。
576とは逆にハイテク感が強いデザインで、スウェードレザーとメッシュ素材の切り替えが印象的ですが、細みで全体をグレートーンで統一しているため都会的な雰囲気になっています。
履き口のフィット感をサポートするTPU素材のストラップや、ヒールカップのクリア素材、随所に使われているリフレクター素材もハイテク感を強調するデザインと言えるでしょう。
ソールのデザインもいくつかのユニットを組み合わせたような見た目になっていて、ボリューム感がありますが、全体のシルエットとしては細身なので着こなしやすくなっています。
Nマークが細めになっているのも特徴の一つで、ニューバランスらしさは残しつつ、全体のデザインに溶け込んでいるため、主張は控えめです。
履き心地は576ほどのクッション性は感じませんが、反発性があり、歩いたり走ったりといった動作をサポートしてくれるという印象でした。
990は全てのモデルをアメリカで生産しており、バージョンアップを繰り返すことで、その当時の最先端技術を惜しみなく詰め込んだ、まさにハイテクスニーカーになっています。
ちなみに、今回紹介しているのは2019年に発売された990v5で5代目のモデルです。
都会的ですっきりとしたスニーカーを探している方にはぴったりのモデルになっています。
990について詳しく知りたい方は「ニューバランスの最先端モデル「990」の魅力を徹底解説!」もチェックしてみましょう。
996
996は990と同じく、900番台のオンロードランに適したモデルです。
しかし、900番台の中で現在購入できるモデルとしては最も古く、どちらかというと576に近いようなクラシックな見た目になっています。
スウェードレザーとメッシュ素材のコンビネーションですが、切り替えのデザインは控えめになっていて、ハイテクスニーカーとローテクスニーカーの中間のようなデザインと言えるでしょう。
996も街履き用に作られているため、シルエットは細みですっきりとした都会的なものになっています。
所々にリフレクターが使用されているのも、街中でのランニングを想定したデザインです。
ソール部分も薄めでシンプルなデザインになっているため、下半身のボリュームを抑えたいYラインやIラインシルエットの時に重宝するでしょう。
リフレクター素材と白のレザーを重ねて縁取りのようにしたNマークはニューバランスの他のモデルでもよく見られるデザインです。
全体としてシンプルな見た目の中でNマークが目立つので、良くも悪くもニューバランスだと一目でわかるデザインになっています。
履き心地に関しては今回紹介するモデルの中では一番かっちりしていて、クッション性はそれほど感じませんが、軽くて歩き疲れにくいという印象でした。
ちなみに996は今回紹介しているアメリカ製のM996と、廉価版のアジア製のCM996がありますが、個人的にはそれほど大きな違いを感じなかったので、好みの色や予算に合わせて選ぶといいでしょう。
990よりはクラシックで、576よりはスマートな印象、ニューバランスらしいデザインが好みの方にはハマるモデルじゃないでしょうか。
996について詳しく知りたい方は「ニューバランスの超定番モデル「996」を徹底解説!」もチェックしてみましょう。
1500
1500は切り替えの多いデザインになっていますが、その反面、ニューバランスの中でもかなり細身ですっきりとしたシルエットになっているため、大人っぽく履くことができるハイテクスニーカーになっています。
素材はシンセティックレザー、いわゆる合成皮革を採用していて、軽くて丈夫で汚れにくいという特徴があるため気軽にデイリーユースできるモデルです。
合成皮革と言っても安っぽい印象は全く無く、同じニューバランスのスニーカーで本革を使用しているものと見比べても違いはわかりません。
素材の高級感もあって、切り替えの多いデザインでもカジュアルになり過ぎず履けるスニーカーになっています。
履き心地はソールのクッション性がしっかりしていて、アッパーもしっかりフィットしてくれるのでかなり軽く感じました。
また1500の大きな特徴として、Nマークが刺繍になっているというのもポイントです。
他のモデルと比較するとかなり小さめにデザインされた「小N」と呼ばれるNマークになっていて、刺繍ということもありかなり上品な印象になっているのがお分かりいただけるんじゃないでしょうか。
シュータンの部分もラベルを縫い付けたデザインではなく、刺繍で「new balance」のロゴが入っています。
また、「MADE IN ENGLAND」とあるようにイングランド製のモデルになっていて、複雑なデザインでもしっかり作り込まれているのが、上品な印象になる要因の一つかもしれません。
価格が28,000円程度〜となっていて、ニューバランスのスニーカーの中でもかなり高価なのがネックですが、予算に余裕がある方にはオススメです。
デザインは好きだけどNマークの主張が苦手だったり、大人っぽいハイテクスニーカーを探しているという方にはこのモデルが一押しです。
1500について詳しく知りたい方は「ニューバランスの隠れた名作「1500」を徹底レビュー!」もチェックしてみましょう。
ニューバランスのスニーカーを履いてみよう!
ニューバランスのスニーカーの魅力は伝わったでしょうか?
Nマークを始めとしたニューバランスらしいデザインが印象的ですが、実は幅広いモデルがあり、多くの方にオススメできるスニーカーになっています。
何よりニューバランスの履き心地は他のスニーカーには無いものなので、まだ履いたことが無いという人は今回紹介したモデルから試着してみて欲しいです。
ニューバランスを使ったコーディネートのコツが知りたい方は「ニューバランスのスニーカーを使ったコーディネートを解説!入門にオススメのモデルも紹介!」もご覧ください。
というわけで今回はニューバランスのスニーカーについて紹介しました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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